『海鋼馬公司』履歴書ファイル


 中国に拠点を置く国際人材派遣会社。
 その実態はロシアン・マフィアや黒社会など、いくつかの犯罪組織の支援を受けた傭兵ギルドであり、食い詰め者の傭兵や、崩壊した国から逃亡した元秘密警察員、他の派遣会社で問題を起こした後ろ暗い経歴を持つ者などが所属している。中国某所に本拠地を構えている。名目上の日本支部は臨海副都心のオフィスビルだが、主力メンバーは普段は新宿歌舞伎町の某酒場にたむろしている。
 現在、海鋼馬の主要メンバーとしてある程度の情報が出そろっているのは以下の四人である。 いずれも東京、とくに新宿を中心として活動中のため、遭遇には充分注意されたし。



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No.001
名前
不詳

by 71様
通り名
屍喰竜(ニーズヘグ)
年齢
二十代後半〜三十代前半と推測。
容姿
東洋系の青年。全身に傷跡があるとのこと。
正業
海鋼馬専属派遣社員
経歴

 現在東京に潜伏している事が確認されている海鋼馬のメンバーの中で、最も危険と目されるのがこの『屍喰竜』である。

  元は戦場で活躍した傭兵らしいが、彼についての情報は驚くほど残っていない。それもそのはず、彼が参戦した戦場では、必ずと言っていいほど凄惨な潰しあいが発生し、敵も味方もほとんどが死んでしまうのである。小規模のゲリラ戦の場合はまず確実に――彼以外の――両軍全滅。正規軍が参戦する大規模な戦闘でも、両軍の兵士の死亡率は90%を越えるとされる。そしてそんな中、彼だけはなぜか不気味なほど確実に生き残るのである。

『ヤツと同じ戦場に立ったら生き残れない。敵も、味方も』
『ヤツは戦場で死体をむさぼり食って生き延びているんだ』
『あいつは兵士の死体を喰うために傭兵をやっているんだ』

 それが兵士達の骸を喰らうとも噂され、畏怖の証『竜』の二つ名を受けるに至った『屍喰竜』の戦場での評価である。彼が傭兵を引退し海鋼馬に所属したことは、派遣業界でも大きな脅威として受け止められている。
  今のところ表だった活動は行っていないが、彼が動くとき、業界にギリギリで保たれている『仁義』は崩壊し、血で血を洗う闘争が始まってしまうのではないか、と派遣業界の各社は警戒を強めている。

備考:『竜』の名を持つ。暫定的にS級扱い

スキル

 上記の理由のため、未確認。
  同社に在籍する『毒竜』同様、無差別に周囲を攻撃するスキルではないかと予想される。

No.002
名前
守座 剛毅(かみくら ごうき)

by アルメウ様
通り名
絶刀(ぜっとう/ジュエタオ)
年齢
経歴から照らし合わせると百歳近い?
容姿
鶴のような痩身に鷲鼻。猛禽類を思わせる目つきの老人
正業
無職(表向きは隠居生活)
経歴

  『屍喰竜』とは別の意味で脅威とされるのがこの老人、守座剛毅である。
  幼少より示現流を修行。陸軍中野学校を卒業し太平洋戦争に参加。大陸に渡り軍事探偵となり、示現流を存分に振るった(当人は本心から『武功を立てた』と思っている)。『絶刀』はその折りにつけられた二つ名。

  戦後は帰国し、つい最近まで延々と裏社会の暗殺を請け負っていた。その目的は『生涯現役』であること。幾つになろうが性格が円くなるなどと言うことはなく、自分より強い奴がいることは絶対に許せない。
  やがて派遣業界の誕生と共に、より”実戦”の機会が多い海鋼馬に所属。現在に至る。もともと達人級の実力だった剣術を、数十年間過酷な実戦で延々と練りあげたそれは、異常とも呼べる領域に至っている。派遣業界には武術の達人が多数いるが、今のところ彼に立ち会えるだけの実力を持つ者はいないと見なされている。逆に、己に匹敵するだけの実力を身につけた者が現れた場合、彼はそれを決して見逃しはしないだろう。

  守座自身が手加減や仁義という”ぬるい”ものにまったく興味がないので、もし彼と戦う時は、掛け値無しの殺し合いの覚悟をしなければならない。人死にを出さずには居られないこの老人には、海鋼馬も余程の仕事でない限り頼もうとはしない。
 
  他方、表の世界では大陸とのコネを活かして貿易商の商売を始め、社会的に成功を修めた。普段の彼は和装でのんびりと茶をたしなむ悠々自適の好々爺といった風情だが、それはあくまでも皮一枚の擬態に過ぎない。

備考:S級認定

スキル

『薩摩示現流』
  一般人が学べる示現流と同じ、強力ではあるがあくまでもただの剣術。
  しかし達人の領域のさらにその先にたどり着いた剛剣は神速を越え、サイボーグ、戦車程度は容易く両断してのける。

No.003
名前
千寿 香奈枝(せんじゅ かなえ)

by ハックマン様
通り名
叶師(かなえし)
年齢
28
容姿
整った面立ちながら、どことなく陰がある
正業
占い師
経歴

 海鋼馬のメンバーには珍しく真っ当な戸籍を持つ”普通の日本人”。その生い立ちも至って普通で、普通に進学、就職し、普通に恋愛をして結婚をした。

  しかしその後、夫が彼女にDVを振るうようになってから彼女の生活は暗転。度重なる暴力の末、彼女は夫に殺されかかる。ところが瀕死の彼女が「生きたい」と願うと、なぜか夫はその場で心臓麻痺を起こし死んでしまった。
  それ以来、彼女が『こうしたい』と願うと、必ずその願いは『叶う』ようになった。――ただし、必ず彼女や彼女の親しい人がもっと不幸になる形で。

  夫を失い、無目的のまま日々を送る彼女の力に目をつけた派遣業界が彼女をスカウトしたが、いずれも身内ばかりに不幸をもたらす彼女の力をもてあまし、結局彼女は異能力者の吹きだまり、海鋼馬に所属することとなった。もっとも、彼女はそれすらどうでもいい事と思っている。現在は海鋼馬のメンバーが集うバーの一角で、ひっそりと占い師の仕事で生計を立てながら、時々仕事を引き受けている。日比谷京汰あたりは何かと彼女にちょっかいを出している模様。

スキル

『願望成就』
  誰も幸福にならない『願いが叶ってしまう』力。
  例えば「お金が欲しい」と願うと、本人や両親が交通事故に遭い、慰謝料を貰ってしまうという形で願いが叶う。他人の願いも叶えることは出来るが、彼女は滅多にそれをしない。
  魔術や超能力ではなく、ただ『彼女が願うと、なぜかそうなる』。非常に扱いづらい力のため彼女が現場に出てくる事はまずない。また、いざ仕事となれば彼女はただ『願えば』いいので、ある意味では最も厄介な力。

No.004
名前
日比谷 京汰(ひびや きょうた)

by おきつぐ様
通り名
歌艶鳥(フェネクス)
年齢
十代後半〜二十代前半と推測
容姿
中性的な面立ちの美形。
職業
フリーター?
経歴

 新宿の街に出没する正体不明の若者。あちこちのクラブに顔を出しては歌い、その容姿と、そして何より独特の美声でたちまち人気者になり、そしてしばらくすると唐突に姿を消す、といったことを繰り返している。新宿中に友人知人がありながら、誰もその私生活を知らない。その魔性の声に目をつけた新宿裏社会の人間が、彼を海鋼馬に紹介した。

  天真爛漫、無垢な性格で、気に入った人間にはすぐ懐くため、実年齢よりはるかに幼い印象を受ける。だがそれは、子供が昆虫の足をもぐように無邪気に人を傷つける事が出来るということでもある。
  たくさんのマイルール、マイブームを持っており、それを邪魔する者は、例えヤクザだろうが警察だろうが異能力者だろうが容赦なく叩きつぶす。しかも割と頻繁にルールが変わるので、周囲の人間はしょっちゅう振り回されている。とは言え基本的には歌っていられれば幸せな性格。のど飴を常用しておりしょっちゅう口の中で転がしている。

  最近インディーズバンドでブレイクしつつある音無紫苑や金沢涼子とは、同じ能力を持つ者同士犬猿の仲。

スキル

『数多の響き(ミラージュ・ヴォイス)』
  自在に声質を変化させることが出来る。老若男女の声は当たり前、一度聞いた声なら(記憶している限り)口調まで完璧にトレースできる。
  また声質、周波数、音程を変化させる事で、聞いた者に強力な催眠、あるいは魅了、洗脳の効果をもたらす。彼の力を知っている異能力者でさえ抗うのはかなり難しい。
  彼の歌にはこの力が作用しており、ファンの中にはまさしく狂信者と化している者もいる。


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