TRPGリプレイ 『人材派遣のCCC』 
第5話
ノイジィ・ポーターズ


 

<<back      next>>
7.山道


  県道を進み、研究所にある山に向かう一行。
  当初の予定通り、乾史が荷台に乗って索敵しながら進む。(雨具は十三のものを借りた)
  雨は止むどころかますます強くなり、視界すら確保できなくなってきた。

 

乾史:理流っち、そのう…なんだ。湯たんぽを練成してくんねえか。
理流:そうよね。さすがにこの雨じゃ寒いもんね。じゃ、練成するぞ〜(ころころころり)あっ!ファンブルした!?(爆笑)
乾史:ちょっと待てぇ!じゃあ何が出来るんだよ!?
GM:んー、『変質』の段階でファンブルしたのか…。じゃああれだ、あったかいガソリンが入った湯たんぽとかどうだろう(笑)。
十三:危険すぎるぞソレ!(笑)
乾史:つーか、それ、『湯』たんぽじゃねえっ!

 

 …というような一幕もあったが、どうにか山に辿り着く。

 

GM:君達の目の前には、崩れ落ちた大量の土砂が県道を塞ぐように積もっている。(地図参照
乾史:俺、以前河に積もった土砂をどけたことがあるんだけど(第一話参照)、どかせないかな?
GM:あの時と量がぜんぜん違うね。しかもどけたらどけたでどんどんまた上から落ちてきそうだ。
東野:仕方がない。教わった通り、迂回して山道に入っていこう。
十三:では、ここで今一度『探之符』を使っておきたいのだが…資金が!資金が!!(笑)
乾史:大丈夫だじゅうぞう、俺達にはさっきの示談金がある!
十三:そうだった、ナイス犬神君!(笑)早速発動する。(ころり)成功。
GM:(ステキな追剥プレイだなあ…)えーと、半径1.5kmですと…。残りの距離の三分の一程度がカバーできます。エージェント反応は無いです。
十三:では、敵がいない事を申告して、慎重に進んでゆきましょう。
東野:ここが一番危ないと判断して、各種戦闘用能力を全開にしておきます。

 

 さらに30分ほど車を進める一同。ここで改めて十三が『探之符』を使用する。

 

GM:それでは…1.5kmほど先…こことここと…反応が四つあるね。(橋の向こうに四つほど円を描く)
十三:襲撃するにはベストポジションだが…。やっぱり狙われていたか。
乾史:おれの耳、鼻に反応はねえか?
GM:ここからでは雨に阻まれてわからない。
東野:向こうに動きは?
GM:ない。じっと留まっているようだ。
東野:待ち伏せと考えるべきだろうね。…でも、行くしかないか。とりあえず近づけるだけ近づこう。
理流:でも。待ち伏せているのがさっきの中南米系の蝙蝠のエージェントだとするでしょ?私達の積んでいる荷物が、同じく中南米系の組織『蒼い蛇』の麻薬の材料かも知れない、とすると…彼等が襲ってくるのは不自然じゃない?
十三:確かにそうだな…。まだ何か、裏があるのだろうか。
理流:今となっては、新宿から北へ向かった中南米系の三人組と女の子も妙に気になるしね〜。乾史君、女の子に心当たりない?
乾史:ねえよ!なんで俺に振るんだよ!(笑)

 

 警戒しつつ橋の10mほど手前まで進む事にする。この橋はかなり高い場所にかかっていて、両脇は崖になっている。待ち伏せをされている事はわかっているので、PC達は作戦会議を行う。
  自分達だけ先行して戦う案、当初の通りフォーメーションを維持したまま戦う案、あるいは一気に車で走り抜ける案など、議論百出になる。

 

乾史:『ソナー』の能力でもあれば蝙蝠の超音波を捕らえられるんだがなー。
理流:ここから、橋の向こうの敵は見えるの?
GM:とても強い雨が降っているため、橋の向こうまで視界が届かない。ただし、『探之符』で感知した位置と照らし合わせると、彼等は橋の向こうの山道の、両脇の茂みの中に身を潜めているようだ。
乾史:しかし、蝙蝠が茂みの中に潜むものかなあ…。飛びにくそうだ。
理流:高速で見かけたのは二体。今の反応は四体だしね。
十三:東野さんが『カウンター』を発動させつつ先行して撒き餌になるというのはどうでしょう?(笑)
乾史:ソレダ!(笑)

 

 結果として、車と運転手を橋の手前に待機させたまま、四人が先行する事になった。

 

十三:念のため、橋まで近づいた時点でもう一回『探之符』を使っておこう。
GM:ン。じゃあ、こんな感じで。(橋からさらに500mほど進んだ山道に、さらに三つ円を描く)
十三:何イィィィ!?
乾史:まだ先に三人居るって事か!
東野:敵は七人がかりってことか…。強行突破していたら挟撃されていたかも知れないわけだね。
理流:結果オーライってことね。
十三:しかし、ここからどうしたものか…。待ち伏せにうかうか突っ込んでいくのもな。
GM:君等が迷っているうちに、時刻は16:30になる。だんだん辺りは暗くなってきた。
乾史:しかたねえよおっさん、腹括ろうぜ。蝙蝠相手じゃ暗くなると不利になる一方だ。
東野:わかった。まずこの四人を攻撃して倒すよ。フォーメーションに着いてくれ。
乾史:俺とおっさんは橋を渡って突撃だな。
理流:橋より手前で狙撃準備。
十三:理流と前衛達の間に立って符術の準備。
乾史:よし。じゃあ、ポケットに両手を突っ込んで、雨の中橋を渡る。
十三:ポケットの中では小銭を握り込んで(笑)。
乾史:おうよ。んで、橋の中央で、羽織っていたジャケットを脱ぎ捨てる。…っしゃ、行くぜえええ!
GM:了解。んじゃあ、以後は戦闘ターンとして行動してくれ。

 

8.橋梁


  山中の森、降りしきる雨。視界の悪い中、敵の姿も見えないまま戦いの火蓋は切って落とされた。

 

第一ターン

 

理流:当たればさいわい。P90サブマシンガンを敵がいると思しき茂みの中に横殴りにばら撒きます〜。撃ち終ったらP90を投げ捨ててハンドガンを抜きます。
GM:ふむ(一人をちょっとだけカスッた)。
乾史:おれは掃射が終わったのに合わせて『高速走行』で一気に茂みの中まで突っ込むぜ!!
理流:え、一気に突っ込んじゃうの?
乾史:それが『直情』の本領だ!突撃ぃぃぃ!!プレイヤー的にはちょっとヤバイ気もするけど!!(汗)
東野:『息吹・絶』を発動、気配を遮断しながら橋の欄干に身を隠しつつ走って渡ります。
GM:うい。東野さんが接敵するのは次のターンだ。
十三:私は前述のように前進しつつ準備。
乾史:ここまで近づけば、相手の音なり臭いなり、俺にはわかるだろ?
GM:ウム。乾史君。君の周りにいる四つの影なんだが…。いずれもケモノっぽい臭いがする。
理流:はい!?
乾史:ケモノ?蝙蝠じゃねえの?
GM:ない。ケモノの中でもネコっぽいかな。
乾史:なんかヤバイなーという気分はするけど、とにかく茂みに飛び込んで、手近の影に殴りかかるぜ!くらえ、カマイタチアンドパンチの二連コンボ!!
GM:森の中なんで、攻撃、回避ともにペナルティーを受けてくれ。
乾史:む。(ころころり)おーけー。両方攻撃成功。
GM:では、こちらの防御か…。カマイタチは喰らったが、パンチはブロック成功。…それから、ここで『暗視』を持っている君は敵の姿を確認する。
乾史:どんな奴だ?
GM:人間の足、豹の上半身を持ち、剣のように長いカギヅメを持った豹人間だ。
乾史:なんじゃそりゃー!?脈絡も無くどっから出てきたんだコイツ!?
十三:豹…と言えば南米系だがねえ…。
理流:タイ○ーロイドみたいな感じ?
GM:うん。でも背中に大砲は生えてません。…では、こちらのターンだ。四匹いずれも豹人間…ジャガーマンだ。乾史が殴ったのをAとして、B、C、Dと名づけよう。まずはA、Bが乾史君にカギヅメで殴りかかります。『Hu...Fresh Meat!!』(笑)
十三:ブッチャー様キター!!(※往年のディアブロというゲームに、そう台詞を叫んで襲ってくる敵がいた)
GM:それぞれ左右のカギヅメが襲いかかる。合計四回攻撃…うち一発はクリティカルだ。
乾史:避けには自信がある…(ころころころり)おし、クリティカルの一発以外はかわした。
GM:では、21点の『斬り』をプレゼント。
乾史:21点!?そいつぁちっと辛えなあ…!HPが一気に四割持ってかれた。
GM:んで、C、Dですが…こいつら東野さんが『息吹・絶』で気配を消して迫ってるのに気づかなかった(苦笑)。だから、茂みから躍り出て十三、理流に襲いかかる。…理流のところまでには届かず、ちょっと離れた所に着地した。このターンには着地だけで攻撃は出来ない。

 

第二ターン

 

東野:鷂さんに向かっているCを後ろから『サラリーマンの拳』で不意打ちします。(ころり)命中!21点の『叩き』。
GM:それは避けられないなあ。…うん食らった。
乾史:ダメージを受けてアタマが戦闘モードに切り替わった。カマイタチ&ワンツーパンチの三連コンボをAに叩きこむ!
理流:乾史君そこ(茂み)から出たほうがいいと思うぞ〜。
乾史:ん…でもキャラ的にそんな事考えないだろうな(笑)。
GM:(ころころころり)ぐは出目が悪い。三発とも食らった!
乾史:12点の『斬り』、27点の『叩き』…そして、わお、32点の『叩き』!
GM:それは…。Aが倒れた!(笑)
乾史:おーっしゃあ!!
十三:東野さんが殴ったCに『襲之符』で追い討ち(ころり)…成功。19の『斬り』。なんか今日は異様にダイス目がいいなあ!
GM:(ぐはあ、Cも一気にレッドゾーンだ!)…了解。理流っちは?
理流:接近戦は危なそう。狙いを定めつつ、飛び下がって間合いを取る。
GM:うい。じゃあジャガーマンの反撃だ。Bが乾史に殴りつける。Aの仇討ちだ!!
乾史:(ころり)くそ、一発食らった!
GM:では、…おっと。またも21点の『斬り』だ。
乾史:マジか!残り三割切った!?
GM:(今回は短期消耗戦だなあ)ではCが東野さんに。Dは…理流っちがさがったのを見て、近くにいる十三を殴る。各自二発ずつ防御してね。
東野:一発食らってしまった。『カウンター』で返します。
GM:『カウンター』分を差し引いて7点の『斬り』。そしてこちらも10点もらう(笑)。
十三:後衛職に回避は辛い…(ころころり)おお、両方避けた!!
乾史:すげえなじゅうぞう!
十三:なんか凄い死亡フラグが立っている気がする…(笑)。

 

第三ターン

 

乾史:Bへ攻撃だ!
十三:…HPが三割切ったなら、そろそろ茂みから抜けようとは思わんのかね。
乾史:そこで敢えて殴るのが俺なのであった。って、うお一発ファンブルだ!(汗)
GM:それなら全弾防御成功だ。
十三:Cは東野さん一人で大丈夫でしょう。Dへ『襲之符』。11点の『斬り』です。
理流:私はDに対してハンドガンを発射。そして『弾道創造』を発動して、軌道変更&ダメージ倍増を行うぞっ!22点の『叩き』です。
GM:回避にペナルティーが入るんだよね…。これは避けられない。
東野:『サラリーマンの拳』で追撃。12点の『叩き』です。
GM:(ころり)回避失敗。…くそうダイス目が本当に振るわんな今回。ではジャガーマンズのターンです。
乾史:実はもう一発食らうとヤバイんだよな…。
GM:彼等の一人が、「ガオーーー」とあたりに響き渡るような声を上げる。すると、彼等は次々にジャンプして、崖の下の河に向かって飛び込んでゆく。戦闘不能になっているAも、無傷のBが抱えて飛び込んでゆく。
理流:おやまあ…。
乾史:逃げやがったか。
東野:崖の高さは10メートルだったか。ちょっと追えそうにないね。
十三:そうだ、例の500m先の三人はどうしているだろう?『探之符』を使ってみる。
GM:三人組は、森の奥の方へと移動し消えて行った。そして河に落ちたジャガーマンズも、河を遡って奥へと向かったようだ。
東野:ジャガーマンの合図で撤収したと見るべきか…。他に反応はないんだよね?ならこのまま工場に一気に行ってしまおう。
乾史:その前に、治療用キットで怪我を回復させてくれ〜。

 

 

9.工場


  『探之符』を展開しながら進む一行だが、この後は襲撃に会うことも無く、無事に研究所まで辿り着いた。時刻は17:30。辺りは日没寸前だ。

GM:大雨が降っていることもあり、建物の周囲に人影は無い。
東野:ではインターホンを押して「CCCの東野です」と告げる。
GM:『CCCの方ですね。お待ちしておりました』と言って入り口が開く。そして玄関が開いて、傘をさした中年の男性が駆け拠ってくるね。
東野:それは所長の…ええと、斉藤さんですかね?
GM:はい。ちなみに、研究所内にエージェントの反応は無い。
理流:研究所に入ったらジャガーマンが10人みつしり詰まつてゐた、なんて嫌だぞっ(笑)。
GM:ないない。「積荷は、そこの搬入口から研究所内に運び込んでください」
東野:では運び込むけど…無事に終わる?
GM:無事に終わる。「お疲れ様でした、どうぞ中へ」と所長が手招きするね。
十三:拍子抜けだな…てっきりここが『蒼い蛇』のアジトかと思っていたんだが。

 

 研究所内の会議室に通された一行は、そこで所長にコーヒーを奢ってもらう。
  襲撃の事を話すと、所長は『競合他社の妨害工作か』とコメントしたが、こういった事態は割りと頻繁に発生しているらしく、それ以上の言及は無かった。
  所内には普通に働いている職員達も何人かおり、雰囲気は到って普通。麻薬組織のアジトと覚悟して乗り込んできた一行は肩透かしをくらった格好になった。

 

乾史:もーこの所長サンが『蒼い蛇』の手先かどうかはどーでもいいぜ。それよりメシ食わしてくれよメシ!ジャガー野郎にバッサリやられて血が足りねぇんだ!
GM:「そういうことでしたら、残り物ですが…」と、所長は君達を所内の食堂に案内してくれる。あと、濡れている君達をみて、下着の替えとかも用意してくれますね。
理流:んー。ここまでやってくれるとシロって思ってもいいかな(笑)。
東野:携帯でCCCに連絡し、任務完了した事を伝えます。
GM:『東野さんですね。お疲れ様でした。…天気予報によると、まだそちらの雨は振り続くようです。そちらで一泊して行かれてはいかがでしょうか』
東野:今から来た道を帰るのは自殺行為だろうしねぇ…。泊まるしかないか。
十三:私は明日も通常業務があるのだが!?
GM:『では…鷂さんの職場には顔がそっくりの身代わりを派遣しておきます』(笑)
十三:職場の方はそれでいいかも知れんが!…今日本来帰るはずだった家庭の方はどうなるんだろう!?
理流:『ぱぱー、今日かえってこないの?』
十三:『う、ううんそんなことないよ。パパはすぐ帰るからね…帰る、か、ら、ね(トーンダウン)』
理流:『ぱぱー、信じてるからね』(笑)
十三:…しばらく落ち込んでいよう…。
東野:私は家族に正直に報告するとしよう。今日は帰れそうに無い、ああいや、『すまない…今日も帰れそうに無い』(笑)
乾史:『けっ、またかよ、残業代も出ねぇのによくやるなオヤジ』と茂君に代わって返事をしておこう。
理流:『みーくーん。今日は遅くなるからねー』
十三:『そうか、今日は帰ってこないんだ!そうかそうか、気をつけて!しっかたない、今日は自炊だな!!』とか言ってそうだ(笑)。
東野:それから、CCCに重要な事を伺います。『我々が工場に積荷を届けた事は確認していただけたと思いますが。この時点で、任務が完了し、報酬を受け取る事は確定したと考えて良いのでしょうか』
十三:依頼書の条件はクリアしてますね。
GM:『はい。達成したと判断します』
東野:『万一、万が一、この後この研究所に何か不幸な事態が発生しても、我々の関知するところではないという事で宜しいですね!?』(笑)
GM:『了解です』
東野:『わかりました、ではまた明日…』さあ、濡れた服を干して、風呂を頂いて寝るとしようか(笑)。
乾史:めっちゃ爽やかな笑顔だー!?(笑)

 

 泊まる事を承諾した一行。やがて時刻は夜になる。この研究所は山の上にあるため、、この時刻に働いている面々は、皆隣接する寮に住み込んでいるのだという。一行はこの寮に部屋を与えられ、風呂に入って布団に潜り込む。

 

乾史:風呂に入ったらバスタブが真っ赤に染まりそうだ(笑)。
理流:乾史君は最後ね。
十三:浴槽に入る前に身体をゴシゴシ洗うこと(笑)。
乾史:そりゃー地獄だ!(笑)

 

 こうして、謎を残しつつも山奥の夜は更けていった、はずなのだが…。

 

理流:うーうーうーうー。
十三:…何だね理流君(心底嫌そうな表情で)。
理流:『好奇心』持ちとしては、積荷の中身とか、この建物の中とかが気になる気になる気〜に〜な〜る〜!やっぱりシャワーを浴びたら、探検に出かけよう!!
十三:理流君。我々の任務は完了しているわけだし、以後発生した物損は自腹負担だよ。
理流:うーん。でも乾史君の『直情』と一緒で、キャラ的に行ってしまうのであった!あ、でもセキュリティとかあるかな?
GM:山奥ということもあり、一旦中に入ってしまえばセキュリティは甘い。
理流:やったぞ〜。
乾史:俺はそんな事はどうでもいい。てえかまだ食い足りねえんで出来たら飯を食いたい。
理流:なら言ってくれればいいのに〜お姉ちゃんが
乾史:黙れ。寝る。
理流:しくしくしく…ともあれ、今何時?雨は降ってる?
GM:時刻は21:00。雨は引き続き降っているが、君等が山道を通った頃からは大分弱くなっている。
理流:はーい。じゃあ寮を出て研究所内を巡ろう。建物は新しいのかな?
GM:建物自体は実は結構古い。古い建物だけど、内装は最新のリフォームをされている、と考えてください。
理流:手袋だけ練成して、探索開始〜!
東野:証拠は残さんようにな。
理流:みんなはどうしてるの?
GM:この時間だとそれぞれ与えられた部屋に引き取っていると思ってください。出発は朝6:00予定と言う事で。
十三:さすが工場の朝は早いなあ。
理流:寮内をぐるっとまわって、研究棟へ向かうぞっ。
GM:では…。そうだね、-3で知力判定してください。
理流:ほえ?(ころり)成功。
GM:では、研究棟の方からかすかに物音が聞こえた。
理流:むむっ。…よーし、口実が出来た、もとい、皆の安全の為に、研究棟に確認にいくぞっ!!
東野:ああGM、理流君には今は業務外であると通達しておきましたので。何があろうと理流君個人の判断・責任であり、不測の事態が発生しても助けてはあげられません(笑)。
乾史:『好奇心猫を殺す』ってコトワザをばーちゃんが言ってた気がする(笑)。
東野:じゃ、そういう事で!!私は明日に備えて眠ります。
理流:うう〜、とっても支援が望めない気がするけど(笑)、研究棟にやってきました。
GM:では、君は搬入口…君等が運んできた積荷の側に、人影を見つけた。
理流:んん?この時間まで働いている社員さんはいるのかな?
GM:事前の説明では、もう研究棟の人はみな寮に引き上げているはずです。
理流:気配を消して近づこう…。『鋭敏視覚』で判定するぞ。(ころり)成功。
GM:それなら人影が誰だかわかる。…所長さんだ。積荷を見やっている。
理流:ええー!?探索は冗談のつもりだったんだけどなあ…(苦笑)。GM、私って今、インカムとか銃とか持ってる?(爆笑)
GM:それは君が日ごろどんな格好で寝てるかで決まるな。
理流:さ、さすがに持ってない、ぞっ。…困ったな、みんなを呼べないかな?
乾史:俺、爆睡中。
東野:同じく。それに起こされてもなあ。所長が積荷を確認してるところを見せられても、何も言えないよ。
十三:妙ではありますが、怪しいとか不審という程ではありませんからね。
東野:というか、別に工場内で犯罪が行われていたとしても私達及び私達の報酬には何の因果関係もないしね(笑)。
理流:お、大人の対応だぞ〜っ(汗)。確かに状況証拠は胡散臭いけど、具体的な犯罪行為があるわけでもないしね。…仕方ない。物陰に隠れて様子を伺う。
十三:それが理流を見た最後でした…(笑)。
理流:その台詞、なんかデジャヴを感じる〜!?(笑)
GM:君が様子を伺っていると、所長は、「はぁ…」とため息をついたり、積荷の前で腕を組んで考え事をしたり、周囲を歩き回って見たり…という事を繰り返している。
理流:………んー。よし。ここは思いきって姿を現して声をかけるぞっ。どうされたんですか?
GM:「うわあっ、何だ君は…と、CCCの人たちか…」
理流:物音がしたんで来てみたら所長さんがいらしたので声をかけたんです。
GM:「いや…君達が届けてくれた積荷を確認していたんだ」
理流:これって鬱病の特効薬になるんですよね?
GM:「そう…だ」その表情はお世辞にも明るいとは言えない。
理流:私、化学を勉強しているんで、こういうのに興味があるんですけど。
GM:「南米から生薬を輸入して作っているんだ。これがあれば、鬱病に苦しむ人達の手伝いが出来る」
十三:『南米』から輸入…また一つ言質が取れた。
理流:すごいじゃないですか。なのになんでそんなに元気が無いんですか?良かったらお悩みの相談に乗りますよ?
GM:「…………いや、君には関係のないことだから」
理流:う…。小娘では頼りにならないかなあ〜。
東野:奇抜なメイド服を着た娘ではねぇ(笑)。
理流:奇抜ってゆーな!…参ったな〜。明らかに怪しいんだけど。
GM:(しょーがない)三人の方々、理流と所長が話す声に気づいたか判定してみて。
乾史:寝てるからムリだって!
十三:任務完了しているのにあまり首を突っ込むのもな。…確かに色々不安要素はあるんだが。
東野:私も難しいな。(ころり)おや、クリティカル成功だ(笑)。
GM:(笑)しゃきーん、と目が覚めてしまいました。
十三:って…東野さん、貴方は背広を着ていないとほとんどの能力が使えないのでは?
乾史:着たまま寝てそうだ〜(笑)。
東野:寝巻とか持ってきてないだろうし…ワイシャツにトランクス一丁だろうね(笑)。
GM:すごい萌え絵だ!ゲームなら一枚絵がつくよ!?
乾史:萌えねー!?
東野:スラックスだけ履いて、ノーネクタイで下に降りていこう。
十三:胸板がはだけてセクシーモードだ!?
理流:あ、東野さんが来た!
東野:暗い表情の所長の前で理流がはしゃいでいるのか。(黙考)……有本君…あんまり依頼人の仕事を煩わせるものではないよ?(爆笑)
理流:ひど!ってかやる気ない!?
十三:オフモードだ!?
東野:うちのスタッフがご迷惑をおかけしました。
GM:「いや…早く寝たほうがよろしいですよ。そしてこの山を早く降りた方がいい」
理流:そういえば、結局、襲撃してきた人達に心当たりはなかったんですか?
GM:「ああ。決して珍しい事ではないからね。バイ○グラの時とかも、妨害が酷かったんだ」(笑)
東野:…しかしこうした社会的に意義のあるお仕事をされているのに妨害されるというのも、やり切れないものがあるんでしょうなあ。心中お察しいたします。
GM:「…社会的な意義、か。そんなものがあればいいんだが」
理流:一方では麻薬を流すヤクザもいるのにね。
GM:「ま、麻薬!?」
理流:どうかされたんですか?
GM:「いや…なんでもない」
理流:こちらのお薬と効能が似ていても、天と地の違いですね。
GM:「そうでもない。鬱病の薬も用法や分量を変えれば麻薬に近いものになってしまうこともある…。我々は決して麻薬を作りたいわけではなかった!!」
理流:なかっ『た』!?…宜しければ、話していただけませんか?出来る事があればお力になります。
GM:む、じゃあ…東野さんの方を向いて(爆笑)「…そう、だな。お願いがある。私が今から証言する事を、記録してもらえるだろうか」
十三:記録?
GM:「社外の君達が来たのも、巡り合わせというものだろう…いずれ潮時だったんだ」
東野:お話であれば我々が伺いますが。
GM:「いや…。私が生きている間に、確実に法的な証拠を作っておきたいんだ」
理流:じゃあ、携帯の録音機能を使うぞっ。
東野:とりあえず、掛けて話しませんか。…有本君、お茶。三分で入れて(笑)。
GM:「出来れば、CCCの人達に聞いてもらいたい。…皆を呼んできてもらえないか?」
東野:それは…CCCへのご相談と考えてよいのですか?
GM:「依頼、と思ってもらって構わない」
理流:じゃあ、私、乾史君と十三さんを起こしてくるね。
十三:…言いそびれていたんだが、実は私、東野さんと一緒に、物音に気づいていたんだよなあ(笑)。

 

10.告白


  十三、そして寝ていた乾史も下りてくる。
  そして夜の人気の無い会議室で、所長は話し始めた―――

GM:「初めに教えて欲しい。君達はどこまで話を知っているのかな?」
乾史:生薬を運んできた!生薬は麻薬だった!以上!!
理流:ほっときましょう。『蒼い蛇』の事や中南米系のエージェントの事を話す。…あ、そうだ、その前に念の為に盗聴器とかないか探すぞっ。
東野:ああ、それであれば君達、録音用の携帯を持って部屋からちょっと出てください。…こぉぉぉぉぉっ!!
乾史:うお!初めて見たぜおっさんのその技!!
十三:『息吹・灼』…別名、『紫電掌』!!
東野:むしろ『轟雷功』で(笑)。えーと、呼吸法によって生み出した電磁パルスを放って、この部屋の電子機器を全部ショートさせました。
乾史:なーんかやな予感がするな。おれ、センサー系の能力を全開にしとくわ。
GM:そーいや、みんなを起こしたわけだけど、一緒に泊まった運転手さんは起こす?
理流:??ううん。ムリに起こす必要はないでしょうし。
GM:了解。では…所長さんは口を開く。「私は、『蒼い蛇』に麻薬を渡していたんだ」
理流:ええ!?
GM:「いや、これだけは誤解しないで欲しい。我々、私やネクタラス製薬は、本当に鬱病の人達の為を思って、この薬『ポリトカス』を開発したんだ。だが。―――その製造過程で、工程にすこし手を加えれば、この『ポリトカス』の材料から、強力な麻薬が安価で、大量に作れる事がわかってしまったんだ」
十三:麻薬が出来たのは偶然だったのか。
GM:「もちろん、私はこんな麻薬を作るつもりは毛頭なかった。だが……脅されて…心ならずもここの設備で麻薬を作り続けて、『蒼い蛇』という連中に渡していたんだ。それから、幾つかのサンプルも」
理流:サンプル?
GM:「このポリトカスは、まだ完全に完成したわけじゃなかったんだ。もっと強力なものを作れ、と指示されて、ここで何種類か試料を作って渡したんだ。そしてようやく、要求を満たすだけの完成品を作り出す事に成功したんだ…」
十三:それを貴方に指示したのは何者なのですか?
GM:「私を…脅迫した男だ」
乾史:だからそれは誰だってんだよ!?『蒼い蛇』の連中か?
GM:「ネクタラス製薬販売企画部の…北城という男だ」
十三:北城!?
理流:もしかして…東野さんの後輩!?
GM:おっと。君等がそこまで会話した途端…乾史の耳にざざざざっ、と何かが急速に接近する音が聞こえる!!
乾史:やべぇ、みんなさがれ!!
GM:ガッシャーン!!という音ともに、夕方に君達が戦ったジャガーマンが二体、研究所内に踊り込んできた!!
乾史:じょーとーだぜ!!
GM:ただし、君等のいる会議室ではなく、そこから少し離れた搬入口だ。
理流:そこには積荷があるんでしょ?
GM:うむ。そして、積荷に向かって今にもカギヅメを振り下ろそうとしている。
東野:確認。振り下ろそうとしている、んだね?
GM:うん。
乾史:させっかよ!!この距離なら『超跳躍』で一瞬で詰められるぜ!くらえ、いーぬーがーみー…キーーック!!(笑)(ころり)おっし20点!!
GM:(ころり)くっ、回避失敗!!バッキャーン、と吹っ飛ばされて、積荷への攻撃はキャンセルされた。
理流:しまった、銃器なんて練成してないぞっ。慌てて練成を開始する!!『分析』〜。
乾史:…あれ、またおれ一人?(笑)
GM:では、ジャガーマンズの攻撃なのだが。乾史が飛び込んできたのを見ると、手強いと看て取ったか、二匹ともくるりと踵を返し、飛び込んできた窓からまた脱出する。
乾史:マテやこらぁっ!!当然追うぜ。
十三:我々も玄関から外に出よう。

 

 乾史、十三、東野がジャガーマンを追って外の駐車場へと飛び出し、その後を理流が銃を練成しつつ続く。未だ降り止まぬ雨の下、水銀灯の明かりに照らされて、ジャガーマン達との再戦が始まる。

 

第一ターン

 

十三:一つ確認なのだが…。その二匹のジャガーマンは、我々が夕方戦った四匹のうちの二匹と言う事でよいのかな?
GM:そっすね。傷跡とかから推測出来るでしょう。夕方戦ったジャガーマンBとDです。
東野:乾史に倒されたAと、私と鷂さんで集中砲火を浴びせたCはリタイヤということか。
理流:手負いの二匹なら、そう手強くも無いかな?
乾史:手近なのはDか。じゃあ接近して三連コンボ!
GM:(ころころころり)ヤフー!!全部避けて受けましたっ!!
乾史:マジか!やべぇ死亡フラグが立ってたのは俺だったか!?
東野:このターンは乾史の方へ向かうだけで終わってしまうな。
十三:同じく向かいつつ、『探之符』。嫌な予感がする。
GM:その判断は大正解だ。新たなエージェント反応が三つ…君らの上空にある!!
理流:上ー!?
十三:ジャガーマンのインパクトに押されて、蝙蝠の事を忘れていたな。視認出来る?
GM:薄暗いし雨は降ってるが、『暗視』持ちがいればわかるな。蝙蝠の上半身と人間の下半身を持つ生き物が二匹宙に浮いている。そしてそのうち一匹の背中に、どうやらもう一人がしがみついているようだ。
十三:しがみついていると言う事は、その人物は小柄?
GM:小柄ですねえ(苦笑)。
理流:練成継続。『変質』!!まだ建物から出られていないぞ(泣)。
十三:ペットボトルの水が不思議物質に変質した(笑)。
理流:不思議物質言うな!光の粒子って言ってー(笑)。
東野:そして次のターンで不思議銃になるんだ(笑)。
GM:ではジャガーマンズの反撃だ。乾史に一人。そしてもう一人は近づいてきた東野さんを迎撃する。
乾史:俺は両方ともブロック成功。
東野:一発くらってしまった。8点の『斬り』をくらい、8点を『カウンター』します。
十三:では次のターン?
GM:いいえ。待ち構えていた上空の三名の攻撃です。まず、蝙蝠人間が二匹口からみわわわわわっ、と指向性の超音波を吐き出します。目標は…乾史と東野さんだ。
東野&乾史:回避成功。
GM:次に、三人目の攻撃だ。空中からもにょもにょもにょっ…と何やら呪文が響くと屋外にいる皆の周囲にいきなり濃霧が発生します。『煙幕』の能力と考えてください。…生命力-4で抵抗して、失敗すると一時的に盲目状態になります!
乾史&十三:抵抗成功。
理流:あぶな。まだ屋内にいるので被弾を免れたぞっ。
東野:(ころり)ぐはあ目が悪い。抵抗失敗しました。
十三:前衛の盲目化はかなり厳しい…えーい、悪役君達、何か台詞はないのか!(笑)
乾史:口から超音波吐いてるみたいだぜ(笑)。
GM:そしてターンの終わり、蝙蝠達は再び超音波を溜めはじめ、背中の人影は何やら呪文を唱え始める。

 

第二ターン

 

東野:GM、目は見えないが、上に向けて叫ぶ事は可能でしょうか?
GM:そうですねー。盲目になる前に姿を捉えていますので大体位置はわかるでしょう。
東野:では、このターンは攻撃しても当たらないので、上空に向かって叫びます。「我々は『蒼い蛇』の敵だっ!!」
理流:んん?この人達が『蒼い蛇』じゃないの?
東野:えーとね。彼らが『蒼い蛇』なら、奪還するならともかく、コンテナを破壊するような行為はしないと思うんだ。同じ中南米系でも、彼等は『蒼い蛇』と対立していると思う。
十三:成程…。反応はありますか?って、ひょっとしたら日本語がわからない?
GM:いや。蝙蝠の背後の人物から日本語で返答がある。「お前達が『蒼い蛇』の敵だと?信じられるものか!!」…その声は年若い少女のもののようだ。
理流:あー…となると、あの時の女の子ってことねー。
GM:そして彼等は攻撃の手を休める気配はない。蝙蝠の音波が(ころり)…おっと、東野さんに向けて二発飛びます。

 

 かろうじて東野は音波をかわす。一方乾史は負傷したジャガーマンDにコンビネーションを叩きこみ、一気にKOする。(乾史:今日はダメージ判定が絶好調だ!)十三はジャガーマンBに符を放つが、発動に失敗してしまった。理流は屋内で練成を完了させ銃を作成するが、生命力が低いため、抵抗失敗を懸念して霧の充満する屋外に出られない。

 

GM:ではジャガーマン最後の一人の攻撃…は外れ。そして最後、上空の女の子なのだが。またもやもにょもにょもにょっと呪文を唱えると、君達の上空にある雨だけが、まるで銃弾のような早さと重さで降ってくる!回避に成功すればダメージ半減として判定してください。
東野&十三:回避失敗!!
乾史:アブね、避けた。くそ、霧といい雨といい、水使いってことか。
理流:屋内にいるので範囲外。ひー、霧の中に飛び込んでいたらホントに死亡フラグだったぞ〜。
GM:ではそれぞれ、(ころころころり)10点、21点…おっと、乾史は半減しても16点だ。
乾史:ぐっは、残り2割切った!!
GM:そしてターンの最後。少女がまた口を開く。「お前達日本人は、いつもはじめに優しい言葉をかけて最後に裏切る!!私達の村の畑を焼き、薬草の種を奪ったお前達は絶対に許さない!」
理流:…そーいうことね。やっとわかった。
十三:北城がまんまと彼等を騙して、秘伝の薬草を掠め取り。
東野:そしてそれをここで麻薬に加工して『蒼い蛇』を使って捌いていたというわけか。
GM:あーそれから。突如寮の方から声が聞こえる。「う、うわあ何ですかコレ!?」…物音を聞いて起きてしまった運転手さんのうちの一人だ。
一同:よりによってこんな時に!!
十三:…しかし、ガラスは割れるは、ぴかぴかばちこーんしてるはだからな。むしろ起きたのが彼一人で幸いか(苦笑)。

 

第三ターン

 

 超音波を避けられたと看て取った蝙蝠達は、甲高い奇声を発して乾史の精神を混乱させようとする。だが、抵抗に成功し事なきを得た。

 

東野:「我々は『蒼い蛇』の敵だ!我々と君達が争う必要はない!」
GM:「そう言ってまた騙し討ちにするんだろう!もう騙されないぞ!」
乾史:おっさん!このままじゃおっさんの方が先に死んじまうぜ!『超跳躍』を発動して、蝙蝠人間にパンチ!!
GM:む。一発食らった…が、大したことはない。
十三:起きてしまった運転手さんに幻覚を飛ばして気絶させます(笑)。…成功。
GM:では、女の子がもう一発、雨を叩きつける。
乾史:あぶね、クリティカルで回避成功。
十三:避けましたが、かなりもらいました。
東野:えー、ここは敢えて避けません。そのまま喰らいます。
理流:ああ、東野さんが誠意を見せた!(笑)
GM:あー。(まともに喰らったのはわかるよなあ…)じゃあ、「…ちょっと待て」と、女の子が言うと、蝙蝠達と残りのジャガーマンが攻撃を停止する。
乾史:…じゃあ、俺も頭を冷やして拳を引く。構えは崩さないままで。
GM:こちらも戦闘態勢を崩していない。…やがて女の子が問う。「お前達は何者だ…?」
一同:何者?私達が…?…はは、はははっはっはっは(一同なぜか爆笑)。
東野:アイアムジャパニーズビジネスマンッ!!(笑)
GM:君達何故そこで笑うかな?(笑)

 

11.停戦


  とりあえず互いに矛を引いたものの、蝙蝠人間と少女は宙に浮いたまま。予断を許さない状況の中、会話が始まる。

GM:気がつけば、雨も止んでいたようです。
理流:霧が晴れたなら、女の子の顔もわかるわよね…。私が今朝新宿で会った子?
GM:間違いなく本人です。そして、KOされたジャガーマンも、人間の姿に戻っていくのだが、その中南米系の顔だちにも君は見覚えがある。
理流:じゃあ。…あなた達はなんであの時、新宿で男の子を助けてくれたの?
GM:「ジャパニーズ・ヤクザもジャパニーズ・ビジネスマン同様最低だ!だからやっつけたまでだ!」(爆笑)
東野:同類項にカテゴライズされてしまった…。
乾史:サブを助けてくれたのには感謝するけどよ、やるってんなら相手になるぜ!
GM:「それならこちらも戦うまでだ!!」
理流:乾史君はちょっと黙ってなさい!!
十三:私が犬神君を押さえているので、あとの人、交渉を頼みます(笑)。
理流:日本人がキライなら、あの子の事も放っておけばよかったじゃない?
GM:「日本人でも、子供は助けるのは当然だ!」
理流:あ、いい人だこの人達。何とかこのまま戦闘回避したいぞっ。
GM:「あの日本人は私達の部族の人間を騙して日本に連れて行った。そして『蒼い蛇』などと名乗らせ、部族の秘薬を毒に作り変えてばら撒かせている!」
東野:なるほど。『蒼い蛇』の正体は、彼女達の部族の離反者か。
十三:事情はわかったが…手詰まり気味だなあ。
GM:「私は部族の長として、お前達の運んでいた荷物を焼き払わねばならない!!」
乾史:あー。おめーらの言いたい事はわかった。…じゃあ焼いちまおう(笑)。
理流:ホントはツッコミどころだけど(苦笑)…いいんじゃない、焼いちゃっても?
東野:しかし、今回の分を焼いただけでは根本的な解決にはならないからね。法的な証拠品を残しておかないと。「我々も麻薬を止めたいと考えているんだ。協力させて欲しい!」
GM:…えーと、「じゃあ、私達の見ている前で積荷を全部ぶちまけろ。そうしたら信じてやる!」
乾史:じゃーおれ積荷取りにいくから(笑)。
十三:そうだ、所長さんはどうしているかな?彼女達と話をしてもらってもいいと思う。
GM:所長さんは戦闘が終結したとみて出てくる。エージェントを初めて直に見て面食らっていたが、「そうか、やはり君達はこれを取り戻しにきたんだな」と言う。
理流:せっかく持ってきた積荷ですけど、捨ててしまってもいいですか?
GM:「ああ…。私ももう、これ以上自分の良心に背き続けるのは耐えられない。…捨ててしまってくれ。一度常温に触れてしまえば、もう使いものにならなくなるはずだ」
理流:これ以上の被害を防ぐためにも、悪事の証拠を残しておきたいの。少しだけは手元に残させて!
GM:「……わかった。それ以外を今すぐこの場所に全部ぶちまけろ」
東野:断る理由は無いね。
理流&乾史:ぶちまけま〜す。
十三:煮るなり焼くなり好きにしてくれ、お嬢さん。
GM:それを見届けると、女の子と蝙蝠達は地上に降りてくる。蝙蝠達は人間に戻るとジャガーマンを助け起こしに向かい、女の子がこちらに向かってくる。
十三:やれやれ、どうにか停戦成立か。
理流:ご要望があれば、ナパームでも練成して焼いてあげるぞっ。
GM:…そして。ぶちまけられた中身を見た女の子と、そして所長の顔色が変わり、同時に叫ぶ。「「これは中身が違う!!」」
一同:はいい!?

 

 


理流:違うってどういう事?
GM:「形は似ているが、国内でも良く取れる普通の植物の葉だ!」と所長さん。
乾史:すりかえられた!?
東野:もしくは…最初から偽物、か?
GM:そんな君達の背後から。パチパチパチパチ…と拍手が聞こえる。寮の入り口の方からだ。
理流:誰!?
乾史:いつの間に!?さっきまでそんなところには誰も居な…くなかったー!
十三:ま、まさか私が気絶させた運転手!?
GM:そう。君達と一緒に積荷を届け、先ほど十三に昏倒させられたはずの、運転手の片割れがここに立っている。だが、その表情はまるきり別人だ。「いやー。あなた方にはまたも驚かされましたよ。私とあなた方は相性が悪いのかも知れませんねえ」
理流:『また』…?そんな因縁持ちの相手なんて…。
乾史:居た!そんな奴が居たよ確か!いつぞやの塾講師!!
GM:「そこの彼女達と、良ければ相討ち。最悪でもどちらかは倒れてくれる計算だったんですがね。和解に到るとは、ちょっとあなた方の情報分析能力を甘く見ていました」
理流:あ…あの人形使い?
GM:「さて、東野さん。貴方にお電話が入っています」…と言うと、運転手は自分の携帯を君に放り投げる。
東野:キャッチして電話に出よう。…もしもし。
GM:『あー……どうも。荒崎クンから連絡をもらいましたが、だいたいの事情は、もうそちらにバレちゃったみたいですね』
東野:…北城か。
GM:『…一つ提案があります東野さん。……僕の所に来ませんか?』
乾史:ヘッドハントか!?
理流:『ついては今までの給料の三倍出します』
十三:三ヒガシノ(笑)。
GM:『僕も、ネクタラス製薬の一マネージャーで人生を終えるつもりはさらさらありません。先日そこの研究所で完成した『ポリトカス』の完成形を使えば、異能力を強化したり、一般人から異能力を引き出したりする事が可能となるのです。…それと、麻薬で回収した資金。これらと引き換えに、『モノクローム』が私を幹部待遇で迎えてくれるよう、話は既につけています』
理流:えーっと、モノクロームってなんだっけ?
十三:第三話で登場した人形遣いの雇い主で、学習塾の裏で子供から異能力を引き出そうとしてた奴等だな。
理流:わ、話が繋がってる!
GM:『かつて苦杯を舐めさせられた貴方達と、生薬を取り返そうと何かと妨害をしかけてくる部族を、あわよくば相討ちにさせるというのが、モノクロームからの指示だったのですが…。皆さんは予想以上の成果を出してくれました。不本意ではありますが、逆にあなた方の優秀さを証明する事にもなります。これなら、今までの事を水に流して貴方達をモノクロームに推薦出来る。待遇も間違いなく今より良くなるでしょう。これが、私から出来る最高の提案です』
乾史:コインを握り締める。
理流:東野さん、返答しちゃっていい?と銃に弾を込めながら。
東野:……………ふむぅ。
乾史:おっさん!?
理流:迷ってるぅ!?
十三:いかん、今の東野さんは任務が終わってオフモードなんだ!(笑)
理流:上着着せないと!
乾史:ネクタイも締めなおすぜ!(笑)
東野:……北城君。私には知っての通り、子供が二人居てね。
GM:「…そう、ですね」
東野:…悪いが、麻薬を流させるような連中と同じ会社に勤めているとあっては、子供に顔向けが出来ない。この話は、無かった事にしてくれ。
乾史:おっさんそうこなくっちゃな!
GM:「そうですか…。それは非常に、残念です」というと電話は切れる。そして、山の上の方で、ズゥン…ズズゥン…という、何かが爆発するような音が響く。
理流:地滑り?
十三:成る程。最初の地滑りも仕組まれたものだったわけだ。
GM:そして、手ぶらになった運転手は肩を竦める。「じゃあ、ま、そう言う事で。…もしかしたら、君達は、『本当の僕』と会う事があるのかも知れませんね。楽しみにしています…もっともここから生きて出られればですが」と言うや、まさしく糸の切れた操り人形の如く、がらがらっと崩れ落ちた。
十三:今回は散々『探之符』を発動させていたのに、最後までこいつが人形だと検知出来なかったのか…。相当厄介な相手だな。
GM:そんな事を言ってるとだな。もうすっかり雨は上がって、月が照らし出した山の上の方から、ずずずずずずず…と土砂が滑り落ちてくる!
乾史:研究所の中に逃げ込め!避難避難!
GM:いいや。一目でわかるが…。この規模では、研究所ごと飲み込まれる、否、押し流される!!ただし、土砂の進み方はそれほど早くない。結構時間がかかりそうです。
東野:乗ってきたトラックは無事だね?それに乗って全速力で離脱しよう。
乾史:待った!寮の中にまだ社員と、もう一人の運転手がいるんじゃねえか!?
GM:「まだ、四人ほど中に!」と所長。
乾史:おっさん!皆を乗っけててくれ!おれが『超跳躍』で寮の人達をピストン輸送する!!
東野:積荷を降ろしたスペースに乗っけろ!!
十三:所長さんを連れて乗り込みます。
GM:女の子と、それから気絶したジャガーマン達を担いだ蝙蝠人間は、状況の激変にかなり戸惑っているようです。
理流:こっちこっち!一緒に乗って!!
東野:トラックを出すぞ!
乾史:これで残っている人は最後だ!おっさん!!と言って出発するトラックに飛び乗る!
GM:OK。君達が皆を乗せて山道に飛び込んだ直後、大量の土砂が研究所を跡形も無く押し流してゆくのであった…。
理流:南〜無〜…。

 

 

GM:そして君達は、明かりの無い山道をさんざん難儀して麓まで降りる。
乾史:もう…だめだ。限界。疲れた(ガクッ)。
GM:大量の土砂崩れで下の街は大混乱なのだが、それでも朝になればコンビニで朝食を取れる。
理流:昨夜の事件、どう報道されたかな?新聞でも読んでみる。
GM:ハイ。では、そこには…。『ネクタラス製薬長野研究所長、麻薬を密造して犯罪組織に横流し!材料の密輸には日本人四名が関与か!?』という見出しが躍っているのであった。
一同:な、何ィー!!
理流:は、犯罪者になっちゃった…。
GM:『証拠隠滅か?長野研究所は人為的な崩落により埋没 生存者は絶望的』とも。
東野:うわ、行方不明者扱いになってしまった(苦笑)。
十三:これはもう、法の枠外からモノクロームに復讐するしかありませんな(笑)。
GM:そう。今回のミッションはこれにてひとまず終了。次回、リベンジ編…『人材派遣のCCC』第一部のラストミッションに、乞うご期待ッ!!!
乾史:首を洗って待ってやがれ。


 

 

 

 

 

 

……データ・セクション……

●CCC海外情報ファイルより『エルダ族』について

 南米に住まう少数民族、それがエルダ族です。とは言っても秘境の中の未開の部族というわけではなく、最近では他部族や移民と混血が進んでおり、古来よりの純粋のエルダ族は非常に少数になっています。純粋、混血を問わず、現在のエルダ族はごくごく普通に街中で現代の社会生活を営んでいます。
  あまり一般的には知られていませんが、エルダ族は巫女の血筋が長として部族を治めており、部族の者がどれほど社会的に成功し裕福になっても、巫女の前では臣下として礼を尽くすとされています。
  巫女の血筋には、代々秘伝の知識が受け継がれ、彼女達は妙薬の調合、自然の力を操る呪術を身につけているとされています。
  また、巫女を護る衛士の一族には、先祖代々摩訶不思議な力が伝えられているとされ、有事には蝙蝠や猛獣、コンドルに姿を変えたり、またいわゆる獣人の形態を取るとされています。

※補記
  先日当社社員が接触した、エルダ族の巫女と思われる少女については追加調査中である。

 

●くしゃくしゃの報告書:CCCマーケティングリサーチ部門のゴミ箱より発掘

 先日営業部門より調査依頼を受けた新興の人材派遣会社『モノクローム』について、この2ヶ月、マーケティング部門と会計部門が共同して調査に当たっていたが、その複雑怪奇な資金ルートのため背後関係の調査は難渋していた。
  だが、本日ついに、その背後に潜む財界の超大物と『モノクローム』をつなぐ決定的な資金ルートを解明した。十数年前突如彗星のように現れ、またたく間に世界市場に君臨した伝説の投資家…『錬金術師(マネーメイカー)』ゲオルグ・クレイン。彼の出資によって『モノクローム』は成り立ち、また『モノクローム』も彼の意向によって動いていると考えられる。

※報告書はここまでで止まっており、余白にペンで走り書きがされている。

 『本件は社長検認文書となったため、本日定時後、正式に報告書を再作成のこと。
   時間をかけた文章の推敲を要す』

 

 

 …現在、CCC社内に『モノクローム』に関する正式な報告書は確認されていない。

[第6話へ続く] ID:SFR0005v100

<<back      next>>